航訓乗船記【27-31日目】
【No. 31 |更新日: 2024-05-07 13:08:59】
【タグ】: 航訓, 東京港, 下船
下船して1ヶ月経ってしまった…
実生活で海技試験の準備などあって忙しかったのです(言い訳)
日数的にも実習もほぼ終わって書くことが少ないのでダイジェストでお届けします。(今回で完結するよ!)
27日目
船機長とは、船長と機関長のこと
船乗りとしての心構えについてのお話がありました。
「20代は可愛がられ、30代は技術を磨き、40代は尊敬されよ」みたいな話をしていました。
若いうちは周りの人に色々教えて貰えるよう立ち回り、それをもとに技術を磨く、そして後世に伝えていくという一連の流れでとてもいい言葉だと思いました。
他にはは現在の本船の状況の説明や、周囲のランドマークの説明がありました。
投錨時は天気が悪くあまり見えませんでしたが、東京タワーや風の塔、羽田空港、富士山が見えました。
大掃除は大掃除です((
船体整備の一環としてカリキュラムに入ってるみたいです。
晩御飯
まさかの海鮮丼。美味しかった。
28日目
今回の実習の目的地である東京港晴海埠頭にいよいよ入港していきます。
自分は船首配置で錨の巻き上げをしたり、航行中は見張り、入港時はヒービングラインを投げました。
もちろん、船橋からも見張りはしていますが、より水面に近い甲板から水面の障害物を探したり、物陰から出てくる他船を報告します。
折角配置についたので何かしら報告しようと血眼で見張りをしていると、左舷2p'tにボンテン(漁具)らしきものが…「左舷2p't,1マイルにボンテンが3つほど固まっています。」すると士官から『それ鳥じゃん』…あ、本当だ。鳥でした。
水面には鳥もいます。皆さんは間違えないように気をつけましょう。勝手なこと船橋に報告しないように少し注意されました(反省)
東京港東航路を通り、コンテナターミナルを横目に入っていきます。
レインボーブリッジもくぐりました。
晴海ふ頭公園前には僚船の海王丸が。士官が「あの帆船かっこいいなぁ。どこの船だろう」と冗談言ってたのが面白かった
晴海埠頭は東京オリンピックの選手村として使われていた過去があり、現在はマンションとして入居が始まっています。 騒音対策のため、朝の点呼も後部甲板ではなく教室になり、船橋とのやり取りもマイクではなくトランシーバーに変更。
岸壁には大島国際海洋高校の大島丸、水産庁の船が既に留まっており、本船はその真ん中に縦列駐車の要領で着けていきます。
岸壁に寄せるためには主機とバウスラスター、タグボート、そして係船ロープ(ホーサー)を使います。
ホーサー自体は太くて重いので、その先にヒービングライン(細い重りのついた先取りロープ)を取り付けて作業員の人に送ります。
投げるときは、カウボーイの様にヒービングラインの先についたレッド(重り)をぐるんぐるん回して作業員の人に「送ります」と言いタイミングよく離します。
コツとしては
①投げたい方向を見る
②ロープを船外に捨てるつもりで放り投げる
といったところでしょうか。
送ったあとに船橋にいるキャプテンから「今投げたのは誰だ」と無線が飛んできて、褒めて貰えたのが嬉しかった(自慢)
中ノ瀬錨泊地から晴海埠頭(今回も居室の窓に定点カメラをセットしてました)
お昼ご飯
鰻牛丼
昨日に引き続き豪華!
午後は補油の見学
船は給油の際にガソリンスタンドの様なところに行くのではなく、バージ船という移動式ガソリンスタンドみたいな船が来て補油をします。
補油の際は燃料タンクの上にある「サウンディングポイント」という穴から巻き尺の様なものを垂らし、パイプラインを操作する人とトランシーバーで連絡を取りながら行います。
ここできちんと計測をしないと、船が傾いてしまったり、燃料が溢れてしまったりします。
晩御飯
中華炒めとコロッケ
29日目
午前は課題のワークブックを整理して提出しました。
午後のTRBとはTraining Bookのことで、乗船履歴の証明に必要な書類です。
記載されてある住所や名前を確認し、顔写真を貼ります。
この紙は海技試験の口述を受けるために必要になるみたいです。
話は変わりますが、海技試験の勉強をしていると法規で錨泊時の霧中信号についてでてきますよね。
“一分を超えない間隔で急速に号鐘を約五秒間鳴らし、かつ、その後部において、その直後に急速にどらを約五秒間鳴らさなければならない”ってやつです。
ということは銅鑼が法定備品として装備されているということ。…どこにあるんだろう
士官に聞いてみたら探してくれるとのこと
晩御飯の時間
ハンバーグとアジ
晩御飯の時間に銅鑼を叩いて士官が学生居住区を歩き回ってました。
背景を知らなかった他の実習生が「ついにおかしくなった」と。
すみません、自分が頼んでだだけで士官は至って正常です。。。
残念ながら銅鑼の写真は撮り逃しましたorz
ちなみに、本当に霧中信号をするのか聞いたところ、やらないみたいです。
自動で叩く機械があるわけでもないし、現実的ではないですね。
そもそもそういった状況にならないよう、気象状況をチェックしているそうです。なるほど
30日目
名札やヘルメットのシールを剥がし、きれいにして返却します。
ヘルメットは分解してクッション部など洗濯しました。
最後の晩餐
メンチカツと豚トロ(?)
31日目
最後の部屋点検を受け、下船式。
班や士官の方々との記念撮影の時間も別でもらえました。
降りてしまった。
1ヶ月楽しかったし、帰りたくなかった…
このあとはバスで帰りました。4日後には学校かぁ……
船の方がよかった
実生活で海技試験の準備などあって忙しかったのです(言い訳)
日数的にも実習もほぼ終わって書くことが少ないのでダイジェストでお届けします。(今回で完結するよ!)
27日目
AM | : | 船機長講話 |
PM | : | 大掃除 |
船機長とは、船長と機関長のこと
船乗りとしての心構えについてのお話がありました。
「20代は可愛がられ、30代は技術を磨き、40代は尊敬されよ」みたいな話をしていました。
若いうちは周りの人に色々教えて貰えるよう立ち回り、それをもとに技術を磨く、そして後世に伝えていくという一連の流れでとてもいい言葉だと思いました。
他にはは現在の本船の状況の説明や、周囲のランドマークの説明がありました。
投錨時は天気が悪くあまり見えませんでしたが、東京タワーや風の塔、羽田空港、富士山が見えました。
大掃除は大掃除です((
船体整備の一環としてカリキュラムに入ってるみたいです。
晩御飯
まさかの海鮮丼。美味しかった。
28日目
AM | : | 入港部署 |
PM | : | 補油見学/ワークブック整理 |
今回の実習の目的地である東京港晴海埠頭にいよいよ入港していきます。
自分は船首配置で錨の巻き上げをしたり、航行中は見張り、入港時はヒービングラインを投げました。
もちろん、船橋からも見張りはしていますが、より水面に近い甲板から水面の障害物を探したり、物陰から出てくる他船を報告します。
折角配置についたので何かしら報告しようと血眼で見張りをしていると、左舷2p'tにボンテン(漁具)らしきものが…「左舷2p't,1マイルにボンテンが3つほど固まっています。」すると士官から『それ鳥じゃん』…あ、本当だ。鳥でした。
水面には鳥もいます。皆さんは間違えないように気をつけましょう。勝手なこと船橋に報告しないように少し注意されました(反省)
東京港東航路を通り、コンテナターミナルを横目に入っていきます。
レインボーブリッジもくぐりました。
晴海ふ頭公園前には僚船の海王丸が。士官が「あの帆船かっこいいなぁ。どこの船だろう」と冗談言ってたのが面白かった
晴海埠頭は東京オリンピックの選手村として使われていた過去があり、現在はマンションとして入居が始まっています。 騒音対策のため、朝の点呼も後部甲板ではなく教室になり、船橋とのやり取りもマイクではなくトランシーバーに変更。
岸壁には大島国際海洋高校の大島丸、水産庁の船が既に留まっており、本船はその真ん中に縦列駐車の要領で着けていきます。
岸壁に寄せるためには主機とバウスラスター、タグボート、そして係船ロープ(ホーサー)を使います。
ホーサー自体は太くて重いので、その先にヒービングライン(細い重りのついた先取りロープ)を取り付けて作業員の人に送ります。
投げるときは、カウボーイの様にヒービングラインの先についたレッド(重り)をぐるんぐるん回して作業員の人に「送ります」と言いタイミングよく離します。
コツとしては
①投げたい方向を見る
②ロープを船外に捨てるつもりで放り投げる
といったところでしょうか。
送ったあとに船橋にいるキャプテンから「今投げたのは誰だ」と無線が飛んできて、褒めて貰えたのが嬉しかった(自慢)
中ノ瀬錨泊地から晴海埠頭(今回も居室の窓に定点カメラをセットしてました)
お昼ご飯
鰻牛丼
昨日に引き続き豪華!
午後は補油の見学
船は給油の際にガソリンスタンドの様なところに行くのではなく、バージ船という移動式ガソリンスタンドみたいな船が来て補油をします。
補油の際は燃料タンクの上にある「サウンディングポイント」という穴から巻き尺の様なものを垂らし、パイプラインを操作する人とトランシーバーで連絡を取りながら行います。
ここできちんと計測をしないと、船が傾いてしまったり、燃料が溢れてしまったりします。
晩御飯
中華炒めとコロッケ
29日目
AM | : | ワークブック整理・提出 |
PM | : | TRB整理 |
午前は課題のワークブックを整理して提出しました。
午後のTRBとはTraining Bookのことで、乗船履歴の証明に必要な書類です。
記載されてある住所や名前を確認し、顔写真を貼ります。
この紙は海技試験の口述を受けるために必要になるみたいです。
話は変わりますが、海技試験の勉強をしていると法規で錨泊時の霧中信号についてでてきますよね。
“一分を超えない間隔で急速に号鐘を約五秒間鳴らし、かつ、その後部において、その直後に急速にどらを約五秒間鳴らさなければならない”ってやつです。
ということは銅鑼が法定備品として装備されているということ。…どこにあるんだろう
士官に聞いてみたら探してくれるとのこと
晩御飯の時間
ハンバーグとアジ
晩御飯の時間に銅鑼を叩いて士官が学生居住区を歩き回ってました。
背景を知らなかった他の実習生が「ついにおかしくなった」と。
すみません、自分が頼んでだだけで士官は至って正常です。。。
残念ながら銅鑼の写真は撮り逃しましたorz
ちなみに、本当に霧中信号をするのか聞いたところ、やらないみたいです。
自動で叩く機械があるわけでもないし、現実的ではないですね。
そもそもそういった状況にならないよう、気象状況をチェックしているそうです。なるほど
30日目
AM | : | 賞与品返却 |
PM | : | 身の回り整理 |
名札やヘルメットのシールを剥がし、きれいにして返却します。
ヘルメットは分解してクッション部など洗濯しました。
最後の晩餐
メンチカツと豚トロ(?)
31日目
AM | : | 下船 |
最後の部屋点検を受け、下船式。
班や士官の方々との記念撮影の時間も別でもらえました。
降りてしまった。
1ヶ月楽しかったし、帰りたくなかった…
このあとはバスで帰りました。4日後には学校かぁ……
船の方がよかった