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こちら船橋 実習生【遠航(復路)編】

【No. 39 |更新日: 2026-03-25 07:00:00】

【タグ】: 航訓, 帆船, 遠洋航海

こちら船橋 実習生【遠航(復路)編】

実習生(読者)の皆さん、あけましておめでとうございます。(今更)
今年も弊社(?)「Very Micro Soft」ならびに、ブログ『べりーみくろそふとのおふぃす』をよろしくお願いします。

ところで、最近は後輩から「いつもブログ見ています!」と声を掛けられることが多くなってきました。
私がブログをしているということは、クラス、同期の高専生内では周知の事実ですが、よく考えたら後輩にはあまり宣伝していませんでした。
先日、校内だよりに長期実習の様子について寄稿したことで、私が筆者だと気づいたそうです。よく見てるなぁ。

受験の参考にしてくれていた後輩もいたようで、こんなブログでも役に立っているのだと嬉しい限りです。

当ブログでは、今後も商船高専の現在をそこはかとなく発信できればと考えており、寄稿も大歓迎です。詳しくは、お問い合わせフォームよりお願いします。


また、商船高専生生活を締めくくる半年実習についても投稿予定なのでお楽しみに!

前置きが長くなってしまいましたが、今回は遠洋航海の復路(シンガポール港→東京港)について紹介します。
下船して1年以上経ってようやく完結...。

〜もくじ〜
 1/23 出港
 1/24 南国フルーツパーティー
 1/25 魚をもらう
 1/26 運動日課
 1/27 知識テスト
 1/28 気象当番
 1/29 南十字星発見
 1/30 船体整備
 1/31 台湾海峡
 2/1 久しぶりの電波
 2/2 宮古島沖
 2/3 さようなら電波
 2/4 秘密(?)の出入口
 2/5 BLACK TIGER / 6度1割
 2/6 安着パーティー
 2/7 大掃除
 2/8 晴海入港、入国手続
 2/9 下船準備&東京スターサイトクラブ
 2/10 さようなら日本丸
 つり太郎日誌(復路編)

1/23 出航

楽しかったシンガポールも今日でおさらば。
日本に向けて、出航準備をします。
運がよかったことに、我らが4班は船橋配置。
例によってサブワッチ役を2名出すのですが、どうしてもやりたい、やらせてください!!と班員に頼み込んだところ、「このまえ誕生日だったもんな、いいよ」ということで、特権によりサブワッチの座を獲得しました。みんなありがとう。

10時出港なので9時から出港準備を行っていきます。
相方はT高専のSくんです。いつも通り航海計器の立ち上げをやっていきます。
岸壁からパイロットキャプテンも乗船され、H旗を揚げます。

主機試運転の様子。(笛とマイクをしているのが森永)
折角の外地出港なので、許可を得て録画を回させていただきました。(しかし容量不足で途中で止まってしまっていたorz)
いよいよ出港します。パイロットキャプテンも含めた船橋メンバーで情報を共有するため、英語が飛び交います。
普段であれば「左回頭を行う」というところを「We will turn counter-clock wise.」といったり…

また、印象に残ったのはパイロットキャプテンは度数で指示してくることです。
普段自分たちが操船するときは、「Starb'd steer 350」のようにオーダーしますが、パイロットキャプテンは「Three Five Zero,steady」のように度数で指示してきます。わかりやすいといえばわかりやすい?
パイロットステーションにつくとパイロットが下船されますが、下船前にトラブル?どうやら、事前にひいていたコースラインが使えないとのこと。
パイロットが嚮導(きょうどう)しないと通れない航路が含まれており、本船パイロットはその航路に入る前に下船されるので、違う航路を指示されました。
なかなかルールが難しいですね。

20-24直 ねむい

1/24

前日の20-24直が終わり、班員で第一教室に集合。
日付が変わり今日は当直を教えてくださっていたW航海士さんの誕生日。W航海士がシンガポール上陸中に買ってきた南国フルーツを囲みパーティーをしました。
南国フルーツパーティ
左から、マンゴー、ドラゴンフルーツ、パッションフルーツ、マンゴスチン、スイカ、マンゴー、バナナ

いろいろな果物が並びましたが、私はマンゴスチンが一番好きでした。
パッションフルーツもさっぱりしていておいしかったです。
本当は当直が終わったら、さっさと寝ないといけないのですが、士官公認のうえ集会しているのが楽しかった。
8-12 イルカ発見
太陽観測を3回する。

午後からは課業班で、課題をやった。ワッチ明けそのまま課業班は眠かった。
夕食でジャックフルーツがでた。
ナスと桃を足したような味で、なんだか臭くてあまり好きではなかった。

1/25

午前課題研究
午後ヤード昇降
夕食 パッションフルーツ
シイラ捌き中
O QMからシイラをもらった。うまかった

1/26

午前 朝から時刻改正。東向きなので、15分時計を進めた。
午前課業の点呼前に時刻改正があったので貴重な睡眠時間が15分削られてしまった。悲しい。
この日もひたすら天測計算の練習。太陽観測を3回した。
午後 運動日課でウォーキング。
これは、学友会の総務班と筋トレ班が合同で立案したもので、音楽が流れている間はみんなで反時計回りに歩き、止まったら指定された筋トレをするというものでした。
実習生だけでなく、士官方、船機長も参加していました。

16-20 ワッチ
日没頃に急に天気が悪くなりだしました。
スターサイトができないどころか、雷鳴までも聞こえだしました。
ちなみに、夜間昇橋する際は中部のドアから甲板にでて船橋に向かいます。第一教室で一旦集合の上、暗順応をしてから登るのですが、それでも暗いときは暗いので掴んで進むためのロープが設置されます。
ちょっと楽しい。

1/27

午前 課題研究
午後は知識テストなので、ひたすらその勉強をした。
午後 知識テスト
16-20ワッチ 打込みが激しくなってきた

ところで、第一教室の左舷前側にある空調機には新聞(朝/夕刊)が掲示されている。 毎日2回、通信部の方がFAXを受信してくださっていて、その日の電波状況によっては画質が荒かったりする。
びっくりするのはその額。月に20万円払っているらしい。
月に1枚3,300円。遠洋でマグロ漁業をする船なども取っているらしい。
インターネットもつながらないので、日本の情報はこれでしかわからない。
たまに大きな地震とかが記事になっていると少し心配になる。

1/28 パラワン島沖

4-8ワッチ Compassジャーナルとradio log bookの作り方をマスターした
Compassジャーナルは、本船の磁気コンパスを校正するときのデータとして使うもので、ワッチごとに自差を記録する。
Radio Log Bookは他船と交信したときに、その時間と他船の名前、使用ch、交信内容を記録しておく。
他にも、レーダーが正常に動作していることを記載する欄もある。

自分のサブワッチ中に、航過点を通ることになった。(変針点のようなものだが、あくまでも推測航法中なので航過点という表現にしておこう。)
航過点の3マイル手前で船長に連絡をしなければならないので、ホワイトチャートをみてどこがキャプテンコールのポイントなのかを確認した。
自分が思う点と、3/Oのいう航過点が合わないので、難儀していた。
意見の齟齬があるときにバチバチにやりあっていても仕方ないので、一度下手に出てどういう理屈なのかを教えてもらうというスキルは大切だろう。
実習生らしくいる、立場をわきまえるのも大事なことだ。
しかし、3/Oの説明をきくとやっぱり自分の考えの方が正しい気がしてきたので、こちらの考える航過点を作図して伝えると「じゃあそれでやってみよう」というので、やってみた。
結果、やはり自分の考えていた航過点の方が正しかった。
途中「君は井上式三角定規の使い方もわからないのかい」と言われたりしたが、最終的には「よくキャプテンコールのタイミングを逃さなかった」と褒めて(?)もらった。
やはり士官といえ人間なのだなと感じた。

16-20ワッチ 気象当番
2回目なので、ほとんど自分ひとりで作ることができた。

1/29フィリピン沖

4-8ワッチ 雲量が減り晴れ間から南十字星を発見した。漁船のグレアが多数あり、すこし見張りに気を使った。流れ星も見えた。
日が昇り、朝の整列の後にヤードをport tack→starb'd tackにした。
太陽観測3回した
アマチュア無線にてフィリピンと交信を試みるも失敗
夕焼け
夕方星測に挑戦→失敗
六分儀で星を二つに分割して、水平線まで降ろさないといけないが、太陽に比べて星は小さく明かりも弱いので、水平線に降ろすまでの間に見失ってしまう。
眼鏡なので余計やりづらい。

1/30フィリピン沖

午前中 整備作業。取り外した鉄の滑車にアグア100を塗る。
この滑車はワイヤー用らしいが、塗装をするのに鉄に直接塗料を塗ってもはがれてしまうので、下塗りとして透明の塗料をハケで塗った。
他にも錆止めの効果もあるらしい。
アグアシリーズには100のほかに、錆を取るために使うアグア200や、塗料をはがすためのアグア300など様々種類があるらしい。
航海士の仕事というと、当直に目が行きがちだが、甲板整備も大切な業務。
座学はおろか、実習でもなかなか教わらないので、大切な機会だと思う。
社船に行っても、士官だからとアグラを掻いていないで、非番の時間でも先輩甲板員について船体整備を学んだりしていかないといけないと感じた。

午後 課題研究

1/31 台湾海峡

午前 課題研究
うねりがひどく、太陽観測できず

N.N.→16直
久しぶりに船が多い海域でのワッチ。 追い越し船のCPAが5ケーブルを切っており、視界も悪かったのでVHFとった。

追い越し関係(自船:保持船)
〜16ch〜

Motor Vessel Green Portcel,
Motor Vessel Green Portcel,
call sign Five-Lima-Mike-November-Five.
This is Training Ship NIPPON MARU, NIPPON MARU.
How do you read me? Over.

汽船 Green Portcel, 汽船 Green Portcel, 呼出符号 5LMN5。こちらは練習船 日本丸、日本丸。聞こえますか?

station calling this is Green Portcel.

誰か呼びましたか?こちらはGreen Portcelです。

Green Portcel, this is NIPPON MARU.
Please change to channel one-zero, ten.

Green Portcel, こちらは日本丸です。10チャンネルに移動してください。

~10ch~

Green Portcel, this is NIPPON MARU.
How do you read me?

Green Portcel, こちらは日本丸です。聞こえますか?

Loud and clear. What do you mean .

よく聞こえます。どうしましたか?

Also you reading loud and clear.
Please keep safety distance over 1NM.

こちらもよく聞こえています。1海里以上の安全な距離を維持してください。

Roger.
I'll pass your starboard side 1NM.
なんとかかんとか

了解。貴船の右舷側1海里を航過します。

You over take my starboard side, understood.
I keep my course and speed.
Thank you for your cooperation.
NIPPON MARU, out.

貴船,本船の右舷側を追い越す旨,理解しました。本船は針路・速力を維持します。ご協力ありがとうございます。さようなら。

なんとかかんとか
Have a good watch.

ご安全に〜

緊張した。
ワッチも終わりがけのことだったので、右舷1NM以上開けて追い越される予定ということを次直に伝えた。
ラストサブワッチだったので、当直交代後の報告をチャートルームでキャプテンにしていた。
すると、先ほどのGreen Portcelか呼び出しがあった。
どうやら、コースラインを逸脱して警報がなるので、もう少し左転してほしいとのことだった。
仕方ないのでGood seaman shipということで左転し協力していた。
外船上がりの士官によると、コースラインを逸れるとその理由を陸にいちいち報告しないといけないという会社もあるらしい。
昔に日本の外航大手である某社も同様の運用をしていたが、コースライン上しか走らないことで他船に避けさせるという運用が問題になったことがあり今はしていないらしい。
定時運航の達成のため、各社しのぎを削っているようだ。

2/1台湾海峡→先島諸島

M.N.→04直
雨風がすごく、圧流も大きかった。
いや、本来であれば現在は推測航法中なので、圧流という概念はないのだが...。
そこで出されたCaptain orderが"Desireable Course 040"
Desireableというのは望ましいという意味。
引継ぎでは
Desireable Course 040
Lee way, Tide way 10度 port
Set Co. 050
M. Co. 054
と引き継がれた。

要は「040に進みたいところ、風潮流によって10度左に流されているので、船首方位を050としている。マグネットコース054」ということだ。
純粋な推測航法ではないので、こういうところがややこしい。

午前中、観測をしようと思ったが雲で太陽が見えず断念。

N.N.→16直 昨夜未明に比べてマシになったものの、引き続きの雨模様
ワッが終わり降りようとすると、小雨がぱらつく中 課業班の人たちがヤードをStarb'd tackからPort tackにしていた。
ヤード引き
ご苦労様。

寝ていたら風圧により船体の右傾斜が強くなってきて目が覚めた。
いつも通り寝ると頭に血が上り、左舷側を頭にして寝た。

2/2 宮古島沖

午前 M.N.→04直
まだ天気があまりよくない。昇橋すると、前直のレーダ直がなんだか楽しそうだったので、話を聞いてみると東経123度45.678分を通過しそうとのことだった。
東経123度65.678分!?
自分も記念すべき瞬間を撮影!
と思ったら、最後が77...ちょっと早かった。
さらによくみたら45.6ではなく45.5だった。気が早かった。
チャレンジ失敗、残念。

ワッチが終わり、そろそろテレビも映るかなということでつけてみると、ちょうど夢グループの通販番組が放送されていた。
夢ポータブル多機能デーブイデープレイヤー。

午後 学友会
無線同好会で、短波ラジオを聞いてみたり、釣り同好会で仕掛けを作って流した。釣果ゼロ。
黒潮に乗り速力が出てきたのでパッセージプランが種子島→潮岬直行ルートから沿岸ルートに変更になった。
これでやっと電波がある生活ができる!!

日曜ロードショーで、海賊と呼ばれた男の映画が放送されるとのことだったので見た。
やはり、商船乗りとして海賊と呼ばれた男の話を知らずにいるのはモグリも同然だろうということで見たが、これがなかなか面白かった。
船の描写に関しては多少のツッコミどころがあったけど、これも船のプロになりつつあるということなのかと感じた。
でーぶいでー
映画の合間に放送される夢グループ。
この社長のしゃべり方がやっぱり面白い。

2/3沖縄本島→喜界島 南方沖

午前 ヤード固め
午後 操練
夕食にマンゴスチン出た(カレー、アイスは白くま)
マンゴスチン

速力が落ちたので、パッセージプランが沿岸ルートから喜界島→潮岬直行ルートに戻された。さようなら電波
今実習で一番の揺れ

2/4 秘密(?)の出入口

午前 課題研究
20-M.N.直
荒天により中部階段からの昇橋が危険なので、船橋当直はエスケープハッチから昇橋した。
秘密の出入口
↑下からみたエスケープハッチ(日中に撮影)
上から見たエスケープハッチ
↑ここにある

右舷側のウィング出入口付近が開口部になっているので、下手したら落ちそうで士官も気を配っていた。
潮岬に直行したかったが、九州東岸沖にある演習海域である「Lima海域」へ通航禁止時間帯に侵入してしまうことになるので、沖の方へ進路をとった。
月明かりが綺麗だった。
相変わらず続く右傾斜。

2/5室戸岬→潮岬

8-N.N.直
久々の沿岸航海
12K'Tで航行中のAIS船のNAV statusがNUCになっていたので、当直士官と相談して「PLS CH'K YOUR NAV STATUS.」とAISメッセージを送ってみた。返信、反応なし。
30分後 行き脚がなくなり漂泊開始した。おせっかいだった
千葉向けのBLACK DRAGONというカッコいい名前の船がいた。キャプテンが、「BLACK DRAGONがあるなら、BLACK TIGERとかもあるのかな」と仰るので『キャプテン…BLACK TIGERはエビですよ』とツッコミを入れておいた。
漂泊船が多く、避ける際の考え方として6度1割の法則を習った。
これは、現針路から6度ずらすと進出距離の1割分右または左に避けることができるという考え方である。
6度1割
たとえば、真北に向かって航行しているとき、10海里先の障害物から1海里の距離を離して航過したければ、006または354で航行すればよい。
他にも、本船がコースラインの5ケーブル右にいるとして、10K'Tで航行していれば現針路からコースライン側に6度取ることで30分後、12度取ることで15分後にコースラインに戻ることを計算できる。
頻繁にクロスベアリングで位置を測定しなくても、コースライン上を走ることができるので非常に重宝する考え方になる。
変針する際は実習生サブワッチの一存ではなく、当直士官に伝えてから行うことになるが、その際に「なぜその針路にするのか」という根拠が少なからず必要になる。
この理論を覚えているだけでも「お、こいつわかっているな」と思ってもらえるので、非常にコスパがよい有用である。

この日はギャベジタンクの最後の排出日だった。
ギャベジタンクとはご存じの通り、日々の残飯を入れておくためのタンクである。
東京港に入港すれば、本船の航行資格は外航から内航に戻されるが、肉などの持ち込みは固く禁じられている。
ギャベジタンクについても例外ではないため、入港前に空にして掃除をしておくお必要がある。
他にも、ギャベジタンクで発生するコバエなどが日本には存在しない種であることもあるため、防疫のため空にしておかなければならないのだ。
冷蔵庫の中にあるもので捨てたいものがあれば、この日までに片づけなければならない。
この日以降は、ギャベジタンクではなくゴミ袋に残飯を集めることになるので、食事の際もなるべく残飯を出さなよう厳しく言われた。

20-M.N.
すごくすごい寒い。乾球4.3 風力階級8の37KT
W航海士は寒いときもずっと半袖でいたため、つり太郎もそれをリスペクトして半袖で過ごしていた。
当のW航海士はというと、この日はさすがに長袖だった。

2/6

8-N.N.直
ついに航海も終盤。
昨晩の当直の際に、今当直が浦賀水道航路手前→中ノ瀬航路OUTあたりになることがわかっていた。
そのため、入直前に入港予定の船の名前と時間を調べておくよう指示された。

どの船が何時に入港するかは東京湾海上交通センターのホームページから確認することができる。
順番
(↑ゲーム画面で作った再現)

引き継ぎ時に、調べた情報をもとに、実際にどの船かをリンクさせた。
その時に「あの船は何分に入港する」や「あの船とあの船は何分空いている」という風に、時間距離もあわせて把握するように務めた。
浦賀航路手前のパイロットステーションで大型船は減速するので、それにも注意する必要がある。
また、それぞれの行き先を確認して、航路上のどこを走るか考える。
例えば、後ろから千葉行きの船が来ているのに航路の右に寄りすぎていたら邪魔になってしまう。
いろいろ考えることが多いワッチだった。

他にも、自分がサブワッチをしているときに「周りに灯標や灯浮標があって、船位の確認もできているけど海図への位置入れは必要なのだろうか」と相方の話していたら、その話をキャプテンに聞かれており『位置入れはするかしないかじゃない、確実にするものだ』と教えていただいた。
海図に位置を入れる理由として、自分が自船位置を把握するためもあるが、PSC(ポートステートコントロール)と呼ばれる船舶監督官が入港後に抜き打ちチェックに来た際に、海図にこれまでの航跡が残されていないと厳しく指摘されることも挙げられる。
特に、SIRE(タンカーやガス船の検査)では、「何分に一回クロスベアリングを実施した位置入れをしなければならない」などといったことが厳しく定められている。
ECDIS搭載船も、GPSの航跡が残っているがそれでは要件を満たすことはできず、きちんとECDIS内の機能にあるクロスベアリング機能を使って手動での測位が必要となっている。
この通りにしなければ、事故の危険があるハイリスク船とみなされ、最悪の場合運航停止になってしまうため、該当する海域を航行する間クロスベアリングをひたすら行う人員を配置する船もあるそう。

ワッチが終わればお昼ご飯。
課題研究をしていると、「錨地まで5マイル」のマイクが流れ、配置につく。
とはいえ、船尾配置なので特にすることもなく、やることといえば...そうだね、真鍮磨きだね。
ピカールとウエスで船内のあらゆるところを磨いて磨いて磨きまくる。
そうこうしているうちに浦安沖にアンカー

夕飯は…
海鮮丼
海鮮丼!!!最高に美味しかった。
このエビはブラックタイガーかな?(絶対違う)

夕方 安着パーティー
安着パーティーでは、船内で結成されたバンドの演奏、若手部員さんたちのダンス、そしてIPPON大会がありました。
IPPONというのはあのIPPONで、船内から参加学生を募って大喜利をしていました。
自分が一番記憶に残っているのは「AIチョッサー●●君」かな

2/7 大掃除


午前中 TRB整理
TRBとはTRaining Bookのことで、実習の履歴が記されている。
口述試験を受ける際などに、所定の乗船履歴を持っていることを証明するために使用するもので、書かれている名前が正しいかをチェックしました。

午後 大掃除
ひたすら掃除。自分は真鍮磨きをした。
おもて側のライトハウス(帆走時に使う舷灯)のうえの部分をひたすら磨きました。
真鍮のビレイピンを磨いて喜んでいる人もいました。

2/8 東京港入港

朝の点呼が終わったら、各自シンガポールで購入したものを第一教室に並べて入国審査の用意をした。
0900抜描。
船尾配置。揚錨船尾配置は、操舵機のテストから始まる。
その後は特にすることはなし。することがないといえば...そうだね真鍮磨きだね。
しかし、配置に来た者の中には購入品を出し終わっていない者もいたため、時間を決めて入れ替わりで入国審査の用意をしていた。
ここで、戻る時間を聞き逃して友達に聞いたら間違った時間を教わってしまい、一緒に遅刻した。
集合に遅刻したバツとして一発芸をさせられた。恥ずかし!

戻ってきたら、舵機室からホーサーを上げ入港の用意。
例の封鎖できない橋(通称レインボ-ブリッジ)をくぐり晴海ふ頭へ。
長い道のりだった。
着岸したらそこは東京税関の監視下。
簡単には上陸できない...と思ったら、ゴミの搬出のため陸に上がることができた。
久しぶりの陸...地面ってそういえば揺れないんだったなと、当たり前のことに感動する。

ゴミの搬出が終われば、各員部屋に引きこもる。
税関職員が乗船され、購入品が日本に持ち込めるものかどうかを確かめます。
また、高額な商品を購入していた場合はここで課税されます。
税関職員に対して失礼なことをすると、心象を悪くして検査を厳しくされるかもしれないので、そうならないためにも実習生は部屋に引きこもります。
その間、お昼ご飯(お弁当)を食べました。
じきに無事入国審査を終え、本船も外航資格から内航資格に切り替わました。

2/9 実習まとめ:東京スターサイトクラブ

午前 実習のまとめ
ここでは、遠洋航海中の課題だった天測ノートを提出しました。
所定の回数 太陽観測、星測をしていないと、その分の計算問題が出題されるので解くまで下船できません。

午後 貸与品返却
このタイミングで船から借りたものを返却しました。
ヘルメットの名前シールをはがしてきれいにしたり、名札の透明シールをはがしてきれいにしたり、天測計算表を返却しました。
名札のシールをはがすのが面倒だからといって、名札を折ってはいけませんよ。

2/10 さらば日本丸。

5か月間お世話になった奴隷s日本丸。
思えば、魚を釣って寿司にしたり、部屋のカギをなくしたり、名古屋港で一般公開をしたり、下船ごとにラーメン屋巡りをしたり...
いろいろな思い出がありました。
乗船当初は5か月とか途方もないくらい長い期間のように感じましたが、1か月が経ったあたりから急に時間の進みが早くなり、気づけばシンガポールに行って帰ってきていました。

乗船実習とはなにか。きつい、しんどいこともありましたが、振り返れば毎日が修学旅行のような楽しさもありました。
いったことのない地域を散策したり、船員としての醍醐味も少し味わえた気がします。

楽しいこともいろいろあった半面、この5か月もっとできたこともあったのではないかと思う部分もありました。
乗船時には「5か月後、どうなっていたいかきちんと目標を立てるように」といわれました。
私の目標は、「一人でワッチできるだけの能力を身に着ける」でした。 これは決して班員を蔑ろにしたいわけではなく、自分以外に人がたくさんいるからと甘えずに頑張りたいという意図でした。
しかし、実際に当直に入るとレーダー直の間はレーダーのことに集中しがちになってしまったり、右舷のルックアウトをしていたら左舷の状況把握があまりできていなかったり、視野を広く保つことのむずかしさを体感しました。
そこで、自分の担当の作業をするのはもちろん、「自分が操船者(サブワッチ)だったらどうするか」を常に考えることで、レーダー当直中でも気になる他船を目視で確認してみたり、ルックアウトでは反対舷であっても気にすべき船は気にしたりすることで状況把握に努めました。
まだまだ未熟ではありますが、クロスベアリングの技術は絶対に乗船前よりは上達したし、なにより病気や船酔いすることなく実習中すべての課業に参加し当直に立てたことは大きな自信になりました。

次の半年実習も頑張るぞ!!

つり太郎日記【復路編】

1月23日

この日シンガポールを出港した。
この日昼食の片づけのために帽子を居室に取りに行った際Sさんからシンガポールの釣具屋でトローリングの仕掛けを買ったと自慢された。
この時、昨日シンガポール国立博物館に行かず釣具屋行っとけばよかったと後悔した。
夕方仕掛けにペットボトルのキャップ部分を切ったものを付けポッパーのカップのような感じで作った(プロトタイプvar.3.0)

1月24日

機関部の方からカップの部分を外したほうが良いと小言を言われた。また、これはこれより3日続くことになる。

1月25日

今日も釣れなかったがOさんからシイラの雌(70cm)をいただいた。
いただいたシイラは刺身にして食べ、身がぷりぷりでおいしかった。
この時ブルーチーズのドレッシングをかけて食べたがあれが最高だった。

また、この日期間部の方に針を研いでいただいた。

1月26日

仕掛けが切られた。
この日の朝食後が仕掛けを流し、昼休みの確認時にはついていたが、午後の学友会で確認したときに切られていた。
断面はきれいであった。憶測ではあるが歯のあるカマスサワラだろうと考えた。
この切られたことを受け最初思ったことは悔しいという感情よりも自作した仕掛けにかかってきてくれたのかという嬉しさであった。
しかしこれにより流せる仕掛けは1つのみとなった(パラワン島南西海域)

1月29日

釣れない日が続き、機関部の方から言われていたカップを外した。
またお菓子の袋の銀色の部分を付けることでアピール力の向上を図った仕掛けに変更した(プロトタイプvar.4.0)

1月30日

釣れていないが、1週間ぶりに陸地(ルソン島)を見ることができ興奮した。

2月2日

強風のためしばらく仕掛けを流せなかったが、久々に流せた。
このまま釣れないのはよくないと感じたため、自分のカバンの中にあった針と森永から返されたジグをサビキのように等間隔にあけるよう糸に結んだ(プロトタイプvar.5.0)。
機関部の方からは、その仕掛けではかかっても切られるか針がおられるといわれた。

2月3日

仕掛けを流せたのはこの日が最後であり朝から午後まで仕掛けたが釣れることはなかった。
この日オフィサーから聞いた話で、オフィサーの友人が外航船に乗っているがモロッコ沖でドドリフティングしているときに1.8mほどのマグロの群れに遭遇したということがあったらしい。この話を聞き海は広いなあと再認識した。

2月6日

この日日本の東京湾浦安沖に無事に投錨することができた。
いてこの日の夕別科にIPPONグランプリがあり自分の釣り好きとしての面を出した結果1回だけIPPONをとることができた。
ちなみにそのネタは「1日の清水使用量が100tであったいったいなぜ?」に対し、マグロが100本上がったと回答した。
このIPPONをとれたということを誇りに生きていけると感じた。

2月7日

最後の悪あがきということで仕掛けにジグを取り付け手釣りで挑んだが釣れなかった。

2月8日

東京港着。
最終的にこの遠洋航海を通じて魚を一匹も釣れることはなかったが、これまで漁労班頑張ってくれやマグロを頼んだという声をかけてくださった方がいたからこそここまで試行錯誤してやることができました。
そのため「釣れなくてすいませんでした」よりもまず「応援してくださりありがとうございました」と感謝の心があります。
本当にありがとうございました。
そして来年の4月からの実習でマグロご期待くださいと言いたいです

最新の記事です。


コメント欄

1. T高専のSくん 2026年3月25日 14:04
反省しろ釣り太郎

2. 森永 2026年3月25日 14:47
https://verymicrosoft.com
>>1
マグロに期待


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