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航訓乗船記【15日目】

【No. 18 |更新日: 2024-03-17 10:03:10】

【タグ】: 航訓, 機関当直,

(やっと電波繋がった…中ノ瀬泊地から投稿しています)
折り返し地点15日目
今日は須磨沖の仮泊地を抜錨、2日かけて中ノ瀬の仮泊地へ向かいます。
機関系の内容が続きます。
午前中は暖気作業の手順について、午後は実際に暖気を行いそのまま抜錨部署で制御室にいました。

暖気というのは、主機(メインエンジン)を始動する前、本船だとおよそ90分前から冷却清水を加熱したり、潤滑油を温めて系統を確立、燃料油のラインも確率します。
なんで暖機運転をするのか?
これは大きく2つの理由があります。
1つは熱応力を少なくするためです。
物体は加熱することによって膨張しますが、エンジンの温かいところと冷たいところの差が大きいと歪みが発生してしまいます。
この歪を少なくするために温めておく必要があります。
2つは着火性を向上するためです。
寒いところだと火がつきにくいですよね。そういうことです。(雑)
本船のエンジンは取説上 潤滑油が25℃以上になれば始動でき、暖気では40℃を目指してやっていきます。

今回は大阪湾須磨沖から中ノ瀬まで航行速力8K'Tで走って行きます。時速に直すと約14.8km/h。
小さめの内航船程度の速力です。下手したら自転車の方が早いかも?

ちなみにここでひとつ豆知識(?)
1K'Tは1.852km/hというのはこのブログを読んでいる皆さんからしたら既知の事実だと思います。
時速に直すときには2倍するのもいいですが、ひと手間加えて、1割引くとより近い値を得られます。

今回であれば
8*2=16
16-1.6=14.4
と言った具合で、2倍して16とするよりも正確です。

抜錨後はそのままN.N.(noon:正午)-16直に入ります。
2日間の間に4回当直が回って来ますが、航海と機関の当直を2回ずつします。

当直では機関の状態をモニターしたり、今回はFPPだったので抜錨後Full ah'd(全速前進)で14K'Tでていたところから70min^-1まで回転数を落として航海速力の8K'Tとしました。
テレグラフ的にはSlow Ah'dの中のSlow ah'dと言ったところでしょうか。

また、船橋との連絡も色々しなければなりません。
変針点まで何NMなどは船橋との直通電話で話します。
電話がかかってきたら「こちら制御室実習生です。」と電話にでて、要件を聞き周りの人にもわかるよう相手の言ったことを復唱します。終わったら再度周りの人に内容を伝えます。

自分は航海科で機関当直に不慣れな為、船橋からかかってきた電話に「はい、こちら"船橋"実習生です」と答えるなどしました。(白目)
当直交代前15分になると各流量計を見て消費量を計算します。
自分たちは前直がいなかったので、流量だけみて次の人に託しました。

引き継ぎが終わると自由の身。
17時に晩ごはんを食べます。
今日の晩御飯は…片栗粉で鶏肉を揚げたやつ(竜田揚げ?)でした。
3月15日の晩御飯
当直後でお腹空きすぎて撮るの忘れてたので、置いてあったやつを…
夜航海ということでかボリュームが多いです。うまい。(でもこの人の少ないな…個体差あります。)
このあとは風呂に入ってM.N.-4直に備えて寝ます。
おやすみなさい…

次回予告
トイレ浸水!