航訓乗船記【16日目】
【No. 19 |更新日: 2024-03-18 22:55:33】
【タグ】: 航訓, 機関当直, トイレ
16日目
起きたらすぐに航海当直
30分前位に前直の人が居室まで起こしに来てくれます。
引き続き我々の班は機関室にて航海当直をします。
状況は次の通り
【C/Eのオーダー】
FPPモード
回転数 60min^-1(パーミニッツ)
プロペラ翼角 24.4°(固定)
引き継ぎの時点で1時間5分のAh'd(アヘッド:早通)でした。
1時間くらいたつと和歌山県串本沖付近まで来ました。 この間 ロケットが打ち上げ失敗してしまったところですね。
すると、コンソールから何やらアラームが
学生居住区の汚水処理ポンプの圧力低下アラームです。 すぐさま当直の乗組員が現場に駆けつけます。
ここから先は聞いた話(自分も理解して説明するだけの知識があるか怪しいから話半分で)ですが
どうやら、ポンプを駆動するモーターの先に取り付けられたインペラを固定するナットが何らかの原因で緩み、脱落してしまったことで水を組み上げることができなくなったようです。
インペラが脱落してしまうと、納められていたケースと当たって削れてしまい、最悪の場合壊れてしまいます。幸い今回はナットを締めれば復旧できることがわかりました。が、ナットが見当たらないとのこと。
どこかに流れて行ってしまったか…
このポンプが使えないと実習生はトイレに行くことができません。死活問題です。
そこで、応急的な措置として汚水処理装置を船内循環から船外排出に切り替えるためバルブを操作しました。
しかし、不運が重なります。
このラインは普段使わないためか不調が重なり、今度はトイレから海水が逆流する事態となりました。
これによりトイレは疎かアッパーデッキ通路までもが水浸しになってしまいます。
その後の排水作業により水浸し状態は解消され、その後予備品を使って修理、半日弱で完全に復旧されました。
この一連の件で思ったのは
・トイレに行けないのは結構キツイ
・居室のドアなどは水密を保つためちゃんと閉めよう
・こんな真夜中(深夜1時半)に士官全員起きてきて対処にあたって、船員の労働って大変だな
と海上生活の特殊性を少しだけ目の当たりにしました。
まあイレギュラーなことばかり書いても仕方ないので普段の機関 0-4直について
普段は制御室で計器の監視をしたり、定期的に機関室の見回りを行います。
現場の計測器を見て値が正常か見るのもそうですが、例えば
・ポンプを駆動するモーターの軸受がある部分を外から触ってみて異常な発熱・振動が無いか
・主機のピストンにつながる潤滑油・燃料油ホースを触ってきちんと流れているか
・なにか焦げ臭い匂いはしないか
・異音はしないか
・油は漏れていないか
といったことをチェックしていきます。
なにか異常があれば完全に壊れてしまう前に対処できます。病気で手遅れに前になる前に治療する。お医者さんみたいですね。
当直が終われば昼のN.N.-16直に備えて寝ます。
朝ご飯はありません。整列も出る必要ありません。
船橋での航海当直については次回!
起きたらすぐに航海当直
30分前位に前直の人が居室まで起こしに来てくれます。
引き続き我々の班は機関室にて航海当直をします。
状況は次の通り
【C/Eのオーダー】
FPPモード
回転数 60min^-1(パーミニッツ)
プロペラ翼角 24.4°(固定)
引き継ぎの時点で1時間5分のAh'd(アヘッド:早通)でした。
1時間くらいたつと和歌山県串本沖付近まで来ました。 この間 ロケットが打ち上げ失敗してしまったところですね。
すると、コンソールから何やらアラームが
学生居住区の汚水処理ポンプの圧力低下アラームです。 すぐさま当直の乗組員が現場に駆けつけます。
ここから先は聞いた話(自分も理解して説明するだけの知識があるか怪しいから話半分で)ですが
どうやら、ポンプを駆動するモーターの先に取り付けられたインペラを固定するナットが何らかの原因で緩み、脱落してしまったことで水を組み上げることができなくなったようです。
インペラが脱落してしまうと、納められていたケースと当たって削れてしまい、最悪の場合壊れてしまいます。幸い今回はナットを締めれば復旧できることがわかりました。が、ナットが見当たらないとのこと。
どこかに流れて行ってしまったか…
このポンプが使えないと実習生はトイレに行くことができません。死活問題です。
そこで、応急的な措置として汚水処理装置を船内循環から船外排出に切り替えるためバルブを操作しました。
しかし、不運が重なります。
このラインは普段使わないためか不調が重なり、今度はトイレから海水が逆流する事態となりました。
これによりトイレは疎かアッパーデッキ通路までもが水浸しになってしまいます。
その後の排水作業により水浸し状態は解消され、その後予備品を使って修理、半日弱で完全に復旧されました。
この一連の件で思ったのは
・トイレに行けないのは結構キツイ
・居室のドアなどは水密を保つためちゃんと閉めよう
・こんな真夜中(深夜1時半)に士官全員起きてきて対処にあたって、船員の労働って大変だな
と海上生活の特殊性を少しだけ目の当たりにしました。
まあイレギュラーなことばかり書いても仕方ないので普段の機関 0-4直について
普段は制御室で計器の監視をしたり、定期的に機関室の見回りを行います。
現場の計測器を見て値が正常か見るのもそうですが、例えば
・ポンプを駆動するモーターの軸受がある部分を外から触ってみて異常な発熱・振動が無いか
・主機のピストンにつながる潤滑油・燃料油ホースを触ってきちんと流れているか
・なにか焦げ臭い匂いはしないか
・異音はしないか
・油は漏れていないか
といったことをチェックしていきます。
なにか異常があれば完全に壊れてしまう前に対処できます。病気で手遅れに前になる前に治療する。お医者さんみたいですね。
当直が終われば昼のN.N.-16直に備えて寝ます。
朝ご飯はありません。整列も出る必要ありません。
船橋での航海当直については次回!