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航訓乗船記【25日目】

【No. 29 |更新日: 2024-04-08 01:57:45】

【タグ】: 航訓, 実技テスト, 操練

25日目
今日は午前中に機関系の実技テスト、午後に操練がありました。
機関系の実技テストは3科目あり①ジャケット冷却清水ポンプの発停②機関室配置③体操指導(機関…なのか?)のうちの①と②をやりました。

①ジャケット冷却清水ポンプ の発停は予め決められた2人1組でテストします。
1号機と2号機があり、片方を使用、もう片方はスタンバイにします。

手順は簡単で
・使用機の吸入弁の閉鎖を確認し、吐出弁を開放する
・スタンバイ機の吸入弁/吐出弁を開放する
・使用機の始動ボタンを押す
・使用機のモーターが正常に動いていることを確認する
・圧力計を見ながら吸入弁を開放する

試験官に「○号ジャケット冷却清水ポンプ始動しました。」と報告すれば発動は終わり。

停止は逆の手順で
・使用機の吸入弁を閉鎖する
・使用機の停止ボタンを押す
・モーターが停止したことを目視で確認する
・使用機の吐出弁を閉鎖する
・スタンバイ機の吸入弁・吐出弁を閉鎖する

これも終われば試験管に「○号ジャケット冷却清水ポンプ停止しました。」と報告します。

評価項目は上記の手順や声の大きさ(バディと作業時に「1号吸入弁開放した」などの声かけをする)服装がありました。
あと、バルブを全開にしたときは少しだけ戻すのを忘れないようにしましょう。完全に開けたままだと、固着することがありよろしくないみたいです。

次は機関室配置です。
カードを5枚引いてそのカードに書かれた機器の場所に試験官と行きます。
一人ずつ試験していました。
自分は①発電機用原動機②カスケードタンク②主空気槽③潤滑油戻り油タンク④清水圧力タンク⑤油水分離器 が出ました。
わりかし簡単なものだったので良かったですが、油水分離器だけどこにあるか忘れてしまい、主機の周りを2,3週した末ようやく発見。
パッと見いろいろな機械が乱立しているような機関室ですが、似たような機械は同じようなところに固まっているので、大体の配置を覚えてしまえばあとは感です。
飛行機のコクピットにあるスイッチ類と同じですね。(←わかる人少なそうな例)

午後からは操練、今実習で2回目でした。
今回は防火操練と総員退船部署操練の2本立てです。
出火場所はボースンストア。配電盤などが集まっているところで電気火災の想定でした。
実は銀河丸では過去に似たような箇所から出火したことがあったそうです。
鹿児島沖で仮泊を終えて揚錨中、火災探知機が作動しウインドラスから火が出ているのが見つかり初期消火を行い鎮火。
このとき錨にはワイヤーが絡まっており、反対側の錨を使い再度錨泊。後日サルベージ船に来てもらいワイヤーを溶断したとのことでした。

今回も似たような想定でした。
しかし、操練なので初期消火も失敗して総員退船するところまでを訓練します。
(訓練なので、最悪の状態を想定して行うため初期消火に成功することはまずない)

操練の説明を受けたあとは居室にもどり待機
この後起きることなど知らないつもりでのんびり過ごします。

すこしすると放送がかかります。
「ボースンストアで火災探知器が作動。付近のものは状況を確認し船橋、内線○◯◯番まで連絡せよ。その他の者は待機せよ。」
その他の者なので待機。
少しすると…けたたましいベルが鳴り出します。
長音5回。防火部署の合図です。
「操練、火災。火災現場はボースンストア。総員防火部署につけ」
防火部署の用意(ヘルメット、タオル、革手、トーチ、安全靴)をして集合場所の第一教室に向かいます。
防火部署は配置図の通り、乗組員方が消火作業を行うので実習生は待機です。
その間、消火ホースの取り扱いについて勉強し実際に放水を体験します。
ノズルを取り扱うときは①ノズルマン②サブノズルマン③ホースマン④タグラインマンの4役に分かれてホースを放水します。
放水中は結構な力がかかり、前から4人目、ホースマンをしていた自分にも大分きました。(語彙力)
下手に取り扱うと大怪我するやつです。

放水の練習も終わったところで防火部署操練は解除となります。

用具を片付け居室に戻り、のんびり過ごしていると…
短音7回、長音1回
総員退船部署の合図が鳴り出します。
「操練、総員上へ。総員退船部署に付け。」
総員退船部署の用意(ヘルメット、防寒着、救命胴衣、革手、トーチ、安全靴)を持って第1教室へ。

今回の操練は前回降下しなかった2号艇、4号艇を降下しました。
前回乗った我々は上から見学です。
作業しているときは見えなかった全体像がわかって「あれってこうなってたんだ」など発見があり面白かったです。
周りは海保のボートが走ってきたり…見学かな?
居室のスカッツルにカメラをセットして救命艇が走っているのを撮影しました。
課業中にスマホを持っているのはダメらしいけど、置いているだけなので((

救命艇の揚収が終われば操練の講評を受けます。
講評で士官が仰っていたのは「防火部署のときは扉を閉めて来ること」でした。
前回の防水部署操練の講評で「居室の扉を閉めて来ること」と言われたので、みんな自分の居室の扉は閉めましたが、トイレや浴室,娯楽室などすべてのドアをきちんと閉めることが火災や浸水を食い止めるために重要だそうです。

講評が終われば晩御飯
晩御飯について「操練の日はカレーがでる」とか「操練の日はアイスがでる」といった噂が出回りましたが…
今日はカレーとアイスでした。
3月25日の晩御飯

両方でた!!
やっぱりカレー美味しい。

ちなみに前回の操練の時はシチューと牡蠣フライだったみたいです。2日前にカレーが出たばかりだったからなのか。噂の真偽は不明…


ちなみにリアルでは下船して1週間ちょっと経ってます。
一応まだまだ内容は覚えているけど、少しずつ忘れていってる…なんとか思い出せるうちに書いてしまうので、あともう少しだけお付き合いください。
このシリーズ終わったら次はどうすっかな…